Sunshine1003’s blog

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”劇場版ゴールデンカムイ”が日本版ハリーポッターになってほしい(願望)

劇場版ゴールデンカムイを視聴して

土曜日に劇場版ゴールデンカムイを視聴した。

 

良すぎた。

 

何が良かったのか語りたい。

 

キャスティングが良い

ほんまにキャスティングが良かった。主人公一向はもちろんのこと、特によかったのは鶴見中尉役の玉木宏土方歳三役の舘ひろし

 

鶴見中尉役の玉木宏さんは、鶴見中尉のぶっ飛んだ感じを見事に表してくれていた。

原作ほどのぶっ飛び感は感じないが、「あ、こんぐらいのぶっ飛び感なら現実世界にもいるかも」と思えるぶっ飛び感。ちょうどいい塩梅なのだ。

特に主人公の杉元を尋問するシーンが最高だった。現実的ではないが、どこか現実味を感じるシーンで、見ているこちらもドッキドキした。

今後、原作に登場する頭のネジが吹き飛んだキャラクター達が描かれるのがとても楽しみになった。

 

そして個人的に1番かっこよかったのが土方歳三役の舘ひろし。メイクの感じとかもあるかもしれないが、本当に漫画のキャラクターが現実世界に飛び出てきたんじゃないかと思えた。

初登場シーンで、

「男子はいくつになっても刀を振り回すのが好きだろう?」

と振り返る姿。鳥肌が立った。

私は原作を10巻まで無料配信で読んだものだから、このシーンについては予習済み。

だから、次に来るセリフが分かっている状態にもかかわらず、そのシーンが出てきた瞬間

「あっちゃぁ~かっけぇぇぇ」

と心の中で声を漏らしていた。マジでビビるぐらいかっこよかった。

 

料理が美味しそう

基本的なストーリーは主人公の杉元とアイヌの少女アシリパが、北海道のどこかに隠された金塊を探すトレジャーハント物語なのだが、原作ではアイヌ文化の暮らしの描写が多く見られる。そのうちの一つが料理だ。

原作にも数多くの料理が存在し、「これってどんな味なんかな?」と気になりながら読んでいた。

映画の中でも料理は多く登場した。狩りをした動物をアイヌ文化の”チタタプ”と呼ばれる調理法で調理し食べる。その映像が、頭の中にある原作で見た白黒の記憶に彩りを加える。

「へぇ~こんな感じなんかな」

もちろん食べたこともないし、映画の撮影で使われたものが本当に狩りをした動物かは不明だ。でも、少なくとも映像で見ることで白黒の記憶の「答え合わせ」ができる。これが楽しい。

 

おいおい、これからどうなるんだ!?

今回劇場版で描かれたのは、物語の序盤も序盤。事前に「この辺までいくかな~」と予想していたものより遥かに短かった。

エンディング後、今後出てくるキャラクターたちのカットインが出た時、「うおお!」と感動した。

今後、どのようなスパンでこの作品の続編が公開されていくのか、とにかくワクワク感に満ち溢れて物語が終わった。ワクワク感に駆られ、その足でゲオへゴールデンカムイのレンタルコミックを借りに走った。

 

日本版ハリーポッター

今作の監督は佐藤信介監督。この監督は現在、キングダムの制作も続けている。キングダムもキングダムの方で現在第3作まで上映され、今後も続いていくだろう作品だ。

ゴールデンカムイの方も、今作では絶対に終わらないだろう作品だ。

私は、今後は夏にキングダム、冬にゴールデンカムイという夢のローテーションが出来上がることを切望している。

 

ただ、ハリーポッターのようにゴールデンカムイを続けていくにはいくつか問題もあると思う。

今思いつくのは、キャストの年齢・健康問題、ロシアの描写問題。

 

まずはキャストの年齢・健康問題。まず年齢問題だ。ハリーポッターと比較してみると、ハリーポッターは作品ごとにキャラクターたちの学年が上がっていく。そのため、年齢を重ねていくキャストたちは不自然どころかむしろ大歓迎だったはずだ。

その点、ゴールデンカムイは作品全体を通して、1年の月日しか流れない。

しかし、現実世界の月日はそれよりもはやスピードで流れていく。そのため、どこかの時点でキャストの年齢感が不自然に感じる瞬間が来るのではないかと思う。

さらに、健康問題。この点はハリーポッターが奇跡すぎるところもあると思うが、キャストが変わったのはダンブルドアのみで、その他のキャストは奇跡の皆勤賞。エグすぎる。考えたくないが、長い月日にわたる作品であればキャストに健康問題が発生することはあり得なくない。

そしてこの問題は受け手側の寛容さにかかっていると考えている。私は個人的にこのゴールデンカムイという作品においてキャストの変更は不可避だと思っている。そんな時に、二代目○○を寛容に受け止める心を受け手が持ち合わせていれば、きっとこの作品は長く愛されるのではないかと思う。

 

2つ目は原作後半の北方領土とロシアの絡みだ。原作を読み進めてわかったのだが、物語の後半、主人公らは樺太に向かう。そこではアイヌの民族やロシアの民族など多種多様な民族が暮らしている様子が描写される。果たして、これを日本の映画で描けるのかという問題だ。

実は、今回の劇場版において、印象に残ったセリフ変更がある。

それは、冒頭の日露戦争のシーンで杉元が発した

「奴らの白いケツに嚙みついてでも生き延びてやる」

というシーンだ。このセリフ、原作では「奴ら」の部分が当時の兵士たちが使っていたであろうロシア人の蔑称なのだ。その後、作中に出てくるアイヌ民族に向けた差別発言は変更なしだった。だからこのシーンがやたらと印象に残っている。

多方面への配慮が必要なこの時代。いくら差別的な意図が無いにしても、ロシアの文化を日本の映画に登場させるということは少しチャレンジングだろう。

おそらく様々な政治的事情が関わってくると思われるので、この問題に関してはこの辺で。

 

さらに、今後は、作中に登場する奇抜なキャラクターたちの個性と多方面への配慮を両立させるという難しいバランス感覚が問われていくのではないかと思う。

 

まぁなんにせよ、私はこの劇場版ゴールデンカムイが大好きだ。そんな大好きな作品が今後も末永く多くの人に愛されながら続いていく未来を願いたい。