Sunshine1003’s blog

思ったことを思ったままに綴ります

BUMP OF CHICKENのgood friendsについて語りたい

"good firends"

エグい曲に出会ってしまった。

まだまだ私自身、BUMPの深堀が足りなかったと思いつつ、良い曲にを見つけた喜びを感じている。

今日はそんな気持ちを語りたい。

 

人間関係の変化

この曲は「宇宙飛行士への手紙/モーターサイクル」のシングルに収録されている曲。

この曲の大きなテーマは「大人の人付き合い」なんじゃないかなと思う。「心」のつながりで付き合う人を選ぶのではなく、いつの間にか「損か得か」の物差しで付き合う人を選ぶようになってしまった大人時代。

そんな私たちに向けて、「きっと仲良くできるはず」と問いかけてくれる唄だ。

また、BUMPの憎いところなのだが、曲を通して全く説教臭さを感じない。「もっと心でつながろうぜ!」のような強い口調ではなく、「変わっちまったなぁ」と共感しながら、でも毎日をきちんと生きようとするみんなに応援のメッセージを贈ってくれる。これがBUMPよ。

 

歌詞を見ながら語りたい

ということで歌詞を見ながら語っていく。

この曲は冒頭の歌詞からしっかりBUMP節全開である。

比較対象探しの毎日

知り合っても知らなくても

知識苦労資格 今あいつは

人としてどんな具合

藤原様ぁ。マジでコレ。なんでこんなに比較しながら生きちゃうんだろうね。

2行目の歌詞もヤバい。知り合い・知らない人問わず比較してしまうのである。

その人自身を見ず、肩書きや資格などでその人を判断するようになったのはいつからなんだろうか。

 

長くなりすぎるので印象的なものを引用していく。

好きになれないものを見つけたら

わざわざ嫌わなくていい

そんなもののために時間割かず

そっと離れればいい

2番のAメロ。個人的にこの部分が1番好き。「わざわざ嫌わなくていい」。そうなんだよな。嫌いなものを作り出すのは自分自身。それよりもっと自分を大切に生きたほうが良いに決まっている。

「そっと離れる」っていう表現も絶妙。攻撃することもなく、防御態勢に入るわけではなく「離れる」を選択すること。人生においてとても大事なことだろう。

 

しかし、これで終わらないのがBUMP。Bメロを見てみよう

大人なら触らずに

いたずらに傷つけずに

だけど自分が無いから誰かが

気になっちゃって仕方ない

極上です。Aメロだけならただのお説教。でもこのBメロがあるからBUMPなのだ。自分から気にしようとしてないのに、「気になっちゃう」のだ。能動的ではなく受動的。

頭では「嫌いなものからは離れよう」とわかっているのに、ついつい目に入る。そして人生の時間を損してしまう。そんな毎日を送ってしまうのだ。

 

そしてラスサビ前のBメロ

心は健やかに

適当に穏やかに

全部諦めたようなふりして

試みてもいないのに

2行目の「適当に穏やかに」。刺さるね~。実は1番のBメロの歌詞にも同じような歌詞がある。

心は健やかに

いつでも穏やかに

そう、1番では「いつでも」に対し、ラスサビ前は「適当に」なのである。この「適当」の歌詞をどう取るかによるが、私は「浮かない程度に穏やかに」と思っている。

 

いろいろと思うことはたくさんあるけど、まぁ波風立てないようにしとくか。

 

そんな気持ちを描写していると思う。

初めの「穏やか」は主観的に穏やかになろうという意味なのに対して、2回目の「穏やか」は他者の視点が入る客観的な穏やかなのである。大人の生活ってマジでこれ。

主観的な言葉である「穏やか」がいつの間にか客観的要素を含む意味に変わってしまうのである。人間臭い歌詞だなぁとつくづく思う。

 

ラスサビ

きっとさ仲良くできると思うんだ

見下し続けるのはどうにも似たくないから

その気があるとかないとかの話じゃない

きっとさ仲良くできると思うんだ

しないんだ

天才です。

まず、この曲の中で最も語られる言葉、「きっとさ仲良くできるんだ」のフレーズ。

そして、その後にそれを阻害する「見下す」という行為。これに対して、なぜ見下すのかというと「どうにも似たくないから」。そう、同じ穴のムジナにはなりたくないのだ。勝手に他人と自分を比較して、「この人とは違う」と思いたいのだ。しかも、それは「その気があるとかないとかの話じゃない」。もう無意識のうちに勝手に比較している。だから、「きっと仲良くできるんだ」

 

この曲のすべてがラスサビに詰まっている。人間誰しも、仲良くなれるはず。合わない、嫌いと決めつけているのはあくまで自分自身なのだ。

と、思わせておいてのラスト「しないんだ」。しないんだ~!のシャウトでこの曲は終わる。

 

結局仲良くしないのだ。

 

つまり、勝手に他人と比較して嫌っている自分を認識し、仲良くなれると思ったうえで仲良くならないというどこまでも人間臭い歌詞。

 

あまりにも人間。あまりにも人生である。

 

この人間臭い歌詞こそBUMPの真骨頂。

 

人生の応援歌

私がこれほどにまでBUMPを好きな理由は、彼らの唄は「人生の応援歌」だと思っているからだ。

彼らの曲は一貫して、

 

「なんか知らぬ間に大人になっちまって嫌なことばっかやけど、まぁもうしばらく生きてみようぜ」

 

というメッセージを感じる。自分を変えるとか、世界を変えるみたいな大げさなことではなく、等身大の自分を受け入れて生きていく勇気を与えてくれる。

これがBUMPだ。

そんな優しい応援歌に支えられて今日も生きている。

 

ここまで読んでくださりありがとうございました。

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